扁額
鳥居の扁額
第32代内閣総理大臣・廣田弘毅が、少年時代に揮毫したと伝えられる一額。石屋の子として育ち首相にまで昇った人物の、はじまりの筆跡が、天神のまんなかに掲げられています。

すいきょうてんまんぐう
「天神」という地名は、この社からはじまった。
ビルの谷にひらいた朱の境内で、
千年前の水面をのぞきこむ。
Iware
社の名も、目の前の街の名も、たったひとつの故事から生まれました。「天神」という日本有数の繁華街の地名は、この小さな社に始まります。
延喜元年901
大宰府へ左遷される菅原道真公が博多に上陸し、四十川(現在の薬院新川)の清流に自らの姿を映して嘆いたと伝わります。「水鏡」「容見(すがたみ)」の名はこの故事に由来し、川には今も「姿見橋」の名が残ります。
道真公の没後
公の霊を慰めるため、里人が現在の中央区今泉のあたりに社を建てたのが、この社のはじまりと伝えられています。
慶長十七年1612
福岡藩初代藩主・黒田長政公が、城の鬼門(東北)を鎮める守り神として、社を現在の地へ遷しました。城下町の設計そのものに、この社が組み込まれたことになります。
江戸前期
二代藩主・黒田忠之公により社殿が再建されたと伝わります。のちの福岡大空襲をまぬがれ、当時の建物が今も残ります。
近代以降
社を中心とした一帯は「天神町」と呼ばれるようになり、やがて九州最大の繁華街「天神」の地名として定着しました。
Midokoro
敷地は決して広くありません。けれど一歩ずつ、見落としがたいものが置かれています。
扁額
第32代内閣総理大臣・廣田弘毅が、少年時代に揮毫したと伝えられる一額。石屋の子として育ち首相にまで昇った人物の、はじまりの筆跡が、天神のまんなかに掲げられています。
臥牛
天神さまの神使とされる牛の像が、参道や境内のあちこちに伏せています。自分の悪いところと同じ場所を撫でるとよい、頭を撫でれば知恵を授かる、と語り継がれてきました。
朱鳥居
境内社。狭い一角に朱の鳥居が幾重にも連なり、ビル影の下とは思えない密度の景をつくります。ほかに秋葉社・大黒社も祀られています。
楠
ガラス張りのビルを背景に、太い楠が枝を広げます。足もとの神池には鯉が泳ぎ、水面に朱の玉垣が映りこむ——社名にふさわしい光景です。
鷽
天満宮とゆかりの深い鳥、鷽。奉納碑の頂にちょこんと据えられた姿は、見落としやすいけれど一度気づくと忘れられません。
社殿
緑青を吹いた銅板屋根と、鮮やかな朱塗りの柱。空襲を越えて残った社殿は、天神という街の記憶をそのまま留めた建物でもあります。
Shashin
朱の柱、緑青の屋根、砂利を踏む音。18枚の写真で、明治通りの一歩内側をたどります。
写真をクリック/タップすると拡大表示します。左右キーで前後の写真に移動、Esc で閉じます。
Sanpai
拝観料は要りません。門が開いているあいだ、誰でも自由にお参りできます。
拝観料
無料
境内の参拝は自由です。
御朱印
書き置き
初穂料はお気持ち(300円程度の案内も)。社務所にて。
お守り・絵馬
授与あり
学業成就・合格祈願のものが中心。初穂料が必要です。
御祈願
要問い合わせ
七五三・お宮参り・各種祈祷。事前に社務所へ。
開門 7:00 – 19:00(年中無休・開門時間) /社務所 社務所・授与所はおおむね 9:00 – 16:00 頃
授与所が閉まっている時間帯は、御朱印やお守りを受けられないことがあります。行事の日程や受付時間は変更される場合がありますので、確実を期す場合は社務所(092-741-8754)へお尋ねください。
朝 7:00〜9:00
いちばん静か
開門直後。通勤の人波が始まる前で、境内には自分の足音しかしません。東から差す光が朱の柱を照らす時間帯でもあります。写真を撮るならここ。
平日 12:00〜13:00
天神の日常
昼休みに立ち寄る近隣のオフィスワーカーの姿が見られます。まちの神社としての顔がいちばんよく分かる時間。
夕暮れ
ビルの影と灯り
周囲のビルが暗くなり、境内の灯りが浮かび上がります。中洲の屋台へ流れる前の立ち寄りに。
避けたい混雑
正月・受験期
正月三が日と、合格祈願が集中する1〜2月は行列ができます。夏祭(7月24・25日)、秋祭(10月24・25日)も人出が増えます。
約10分
手水を使い、拝殿でお参りするだけ。乗り換えの合間でも十分に立ち寄れます。
20〜30分
扁額、臥牛、荒木田稲荷、楠と神池まで、境内をひととおり。御朱印を受けるならこのくらい。
半日
アクロス福岡、赤煉瓦文化館、天神中央公園、中洲まで含めた天神散策。
Access
福岡でもっとも交通が集まる場所の、ちょうど真ん中。地下鉄・私鉄・バスのいずれからも数分です。
地下鉄
福岡市地下鉄 空港線「天神駅」
16番出口より徒歩約2分。地上に出るとすぐ明治通り。
福岡市地下鉄 七隈線「天神南駅」
徒歩約8分。天神地下街を北へ抜けるのが分かりやすい。
私鉄
西鉄天神大牟田線「西鉄福岡(天神)駅」
徒歩約5分。北口から明治通りへ出て東へ。
バス
「アクロス福岡・水鏡天満宮前」
下車すぐ。停留所は鳥居のほぼ正面にあります。
「天神四丁目」「天神一丁目」ほか
天神地区には多数の停留所があり、いずれからも徒歩圏内。
主要拠点から
JR博多駅から
地下鉄空港線で2駅・約5分(天神駅下車)。バスでも約10分。
福岡空港から
地下鉄空港線で乗り換えなし・約11分。日本有数の「空港が近い街」。
中洲・川端から
那珂川を渡って徒歩約8〜10分。
所在地
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神1-15-4
電話 092-741-8754
目印
明治通りの南側、アクロス福岡のほぼ向かい。歩道に面して石鳥居と朱の玉垣が続いているので、通りを歩けば見落とすことはありません。
地図で見る駐車場
専用駐車場はありません
Shuhen
参拝そのものは十数分。この社のいいところは、そのあとに続く時間がいくらでもあることです。
社の玉垣に沿うようにのびる小路。台湾点心、とんかつ、とり天、焼魚の定食屋——間口の狭い店がぎゅっと並び、昼どきは近隣で働く人でにぎわいます。参拝のあと、そのまま流れ込むのがいちばん自然な食事どころ。
那珂川沿いに夕方から灯がともる、福岡の看板風景。ラーメン、焼きラーメン、おでん、天ぷら。夜の参拝とあわせて歩くなら、こちらへ。
雨の日でも濡れずに移動できる地下街と、昭和のアーケード商店街。カフェ、うどん、パン、和菓子まで一通りそろい、天神での時間調整に便利です。
こしを立てない、やわらかい麺。ごぼう天と丸天をのせるのが博多の作法です。天神周辺には老舗から新店まで数多く、朝から開く店もあります。
福岡の夜といえばこの二皿。西中洲や大名まで足をのばすと、落ち着いた構えの店が増えます。人気店は予約が確実。
岩田屋・大丸・天神地下街の食品フロアで、明太子、鶏卵素麺、通りもんなど博多の定番がまとめて手に入ります。
社の真向かい。南側斜面が段々の森になった巨大建築で、「アクロス山」とも呼ばれます。階段を登る屋上展望台は土日祝のみの開放(10:00〜16:00頃)。
東京駅を手がけた辰野金吾らの設計、明治42年(1909年)竣工の赤煉瓦。国の重要文化財で、入館は無料。社から歩いてすぐの同じ町内です。
那珂川に面した公園と、明治期の木造洋館。ベンチも多く、参拝後にひと息つく場所として使いやすい一帯です。
天神の南、渡辺通り沿いに鎮まる社。ビルの谷間にひらけた境内という点で、水鏡天満宮とよく似た表情をしています。
博多祇園山笠で知られる「お櫛田さん」と、そこへ続くアーケード。天神から中洲を抜けて博多側へ歩く、ちょうどよい散策路になります。
道真公が下り、そして眠る地。水鏡天満宮の物語は、この社への道すがらから始まりました。西鉄福岡(天神)駅から直通の電車があります。
※ 徒歩の所要時間は目安です。各施設の開館時間・料金は変わることがありますので、訪問前にそれぞれの公式情報をご確認ください。
Q & A
はじめて訪ねる方から、よく寄せられる問いをまとめました。
境内の参拝は自由で、拝観料はかかりません。御朱印・お守り・御祈願などの授与品や祈祷には、それぞれ初穂料が必要です。
おおむね午前7時から午後7時まで開門しています。社務所・授与所が開いている時間帯はこれより短く、9時頃から16時頃が目安です。御朱印やお守りを希望される場合は日中の参拝をおすすめします。
境内に参拝者用の駐車場はありません。天神一丁目は福岡市内でも屈指の交通量があり、周辺のコインパーキングも料金が高めです。地下鉄・西鉄・バスなど公共交通機関でのお越しを強くおすすめします。
書き置きの御朱印が授与されています。社務所が閉まっている時間帯は受けられないことがあります。初穂料や授与の可否は時期により変わるため、確実に受けたい場合は事前に社務所へお問い合わせください。
延喜元年(901年)、大宰府へ左遷される途上の菅原道真公が、現在の中央区今泉あたりを流れる四十川(現在の薬院新川)の水面に、やつれた我が身を映して嘆いたという故事に由来します。同じ逸話から「容見(すがたみ)天神」とも呼ばれ、川には今も「姿見橋」の名が残っています。
あります。「天神」とは天神様、すなわち菅原道真公を指す呼び名です。慶長十七年(1612年)に黒田長政公がこの社を現在地へ遷したのち、社を中心とした一帯が「天神町」と呼ばれるようになり、それが今日の地名「天神」へと受け継がれました。
境内はコンパクトで、お参りだけなら10分ほど。鳥居の扁額や臥牛像、荒木田稲荷神社、境内の楠などをゆっくり見て回っても20〜30分あれば十分です。
第32代内閣総理大臣・廣田弘毅が、少年時代に揮毫したものと伝えられています。廣田は現在の福岡市中央区の生まれで、石屋の家に育ちながら首相にまで昇りました。天神のまちなかに、その少年期の筆跡が残っていることになります。
御祭神が学問の神様として名高い菅原道真公であることから、学業成就・合格祈願・技芸上達などで参拝される方が多い社です。周辺がオフィス街であることもあり、仕事はじめや商談前に立ち寄る方の姿もよく見られます。
境内は平坦で距離も短いものの、参道は砂利敷きの箇所があり、社殿前には数段の階段があります。無理のない範囲でご参拝ください。詳しい状況は社務所にお尋ねいただくのが確実です。